「テレワーク廃止」が話題に。企業が今考えるべき本当の課題とは?
最近、とある企業での在宅勤務制度終了について話題となりましたね。
びっくりしました。
コロナ禍で先駆けてテレワークを導入した企業だからこそ、
「廃止」という判断は意外だったからです。
もちろん、企業ごとに業種や組織文化は異なります。
そのため、「出社が正しい」「テレワークが正しい」という答えはありません。
ただ、個人的に感じていることとして、
人材定着や企業の安全配慮義務という観点から見ると、
テレワークという選択肢自体は残しておく価値があると考えています。
目次
テレワークは、法改正でも「柔軟な働き方」の選択肢
近年は、働き方を柔軟にすることが企業にも求められています。
2025年4月施行の改正育児・介護休業法では、3歳から小学校就学前の子を養育する従業員に対し、
企業は5つの措置の中から2つ以上を選択して講じることが義務付けられました。
その選択肢の一つが、月10日以上利用できるテレワーク制度です。
もちろん、テレワークの導入自体が義務になったわけではありません。
しかし、国もテレワークを「柔軟な働き方」を実現するための有効な制度として位置付けています。
また、育児だけでなく介護との両立支援においても、テレワークは企業が検討できる手段の一つです。
人材不足が続く今、採用や定着を考えるうえでも、
「働き方を選べる環境」は企業の強みになるのではないでしょうか。
テレワークは福利厚生ではなく、会社を守る手段にもなる
近年は猛暑が続き、通勤中であっても熱中症のリスクがあります。
また、台風や大雪、地震などの自然災害が発生した際には、
「出社しなければ仕事ができない」という状態は、
企業にとっても従業員にとっても大きなリスクとなります。
労働契約法第5条では、会社には労働者の生命や健康を守るための安全配慮義務が定められています。
だからといって、「危ないから今日は休みにしましょう」と判断できるケースばかりではありません。
休業とした場合には、状況によっては休業手当の支払いなどを検討しなければならず、
企業にとって大きな負担となることもあります。
しかも、こうした自然災害や猛暑は、もはや「年に一度あるかどうか」の出来事ではありません。
近年は毎年のように猛暑や大型台風、大雪などが発生しており、
今後も同様の状況が起こる可能性があります。
一方で、従業員からすれば、「これだけ危険な状況でも出社しなければならないのか」と感じることもあると思います。会社には事業を継続しなければならない事情がありますが、その思いが従業員に伝わらなければ、「大切にされていない」と受け止められ、会社との間に溝が生まれてしまうこともあります。
そんなときに、
「今日は在宅勤務に切り替えましょう。」
という選択肢があれば、従業員の安全を確保しながら事業を継続することができます。
テレワークは、単なる福利厚生でないと思います。
従業員を守り、会社を守り、事業を止めないためのBCP(事業継続計画)やリスクマネジメントの一つの手段でもあると私は考えています。
「コミュニケーションが取れない」「セキュリティが不安」はITで改善できる
テレワークを廃止する理由として、多くの企業が挙げるのが、コミュニケーションとセキュリティです。
確かに、何も仕組みがなければ情報共有は難しくなりますし、
自宅から社内システムへ接続することに不安を感じる企業も少なくありません。
しかし現在は、ITを活用することで、これらの課題を大きく改善することができます。
例えば弊社では、
- Teamsのチャットで気軽に相談
- Web会議をすぐ開始できる環境
- 常時接続のモニターを設置し、離れていても声を掛け合える運用
などを取り入れ、離れていても日常的なコミュニケーションが取れる環境を構築しています。
また、セキュリティ面では、Cisco Meraki Zシリーズのようなテレワーク向けルーターを自宅に設置することで、自宅と会社をVPNで安全に接続し、社内ネットワークと同等の環境で業務を行うことも可能です。
さらに、Microsoft Intuneによる端末管理や多要素認証(MFA)、条件付きアクセスなどを組み合わせることで、不正アクセスや情報漏えいのリスクを抑えながら、安全なテレワーク環境を構築できます。
クラウドPBXやIP電話を利用すれば、自宅でも会社の代表番号や内線電話を利用できるため、お客様への対応もオフィスと変わらず行えます。
重要なのは、「テレワークだからコミュニケーションが取れない」「テレワークだから危険」ということではありません。
コミュニケーションやセキュリティを支える仕組みを整備しているかどうかが、
テレワークを成功させる鍵になると考えています。
人材不足や働き方の多様化、そして猛暑や自然災害など、
企業を取り巻く環境は大きく変化しています。
だからこそ、「テレワークをする・しない」ではなく、「必要なときに選択できる環境があるか」が、
これからの企業には重要ではないでしょうか。
テレワークは、働き方を変えるものではなく、
企業と従業員の双方を支え、事業を止めない環境をつくるための手段だと私は考えています。
※あくまで個人の主観です。
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